タンク成長に不可欠な「無理させる」感覚

タンク

自分の成長を感じる瞬間は突然やってきます。
いわゆる「◯◯ gap」ってやつです。
今日のテーマはタンク。
みなさんは自身のタンク成長をどこで感じましたか?

「押し負け」を逆算することで見えてくる改善点

本題に入る前に本記事が解決しようとするタンクの課題を明確にしましょう。

タンクとはプレッシャーを与える職業です。
その効果として「相手のポイント奪取を止める」が発生するわけですね。

重要な要素は、相手より有利な点を活かすこと。
有利を築く仕組みとして代表的なのが「マップ特徴」です。

例えばチョーク。
攻撃側は小さいアーチを突破しなければ勝利はありません。

無理に通らないといけないにも関わらず、意外とすんなり通してしまうチョーク
なぜ、防衛側は有利なチョークで押し負けてしまうのでしょうか?

ランクマッチでは勝ち負けばかりに意識がいき、負けた理由に目をそらしがち。
今回は「タンクでなぜ押し負けるか?」から出発して、新たな発見を目指します。

【ランキング】低レート帯の押し負け理由

――― なぜ、タンクで押し負けるのか?

これに対応するオーバーウォッチ2の便利な言葉―――「場合による」
場合による、じゃあ何もわかりません。
答えを分解して考えてみます。

低レート帯でタンクが押し負ける理由 ランキング!

1位 デスラインを理解せずに突っ込む

2位 タンクが味方を見ていない

3位 無駄なスキル回し/不要なアグレッシブ

いきなりランキングを始めましたが、深い意味などありません。
そもそも何をもって1位としているか謎です

デスラインを理解せずに突っ込む
タンク使いが最初に改善するポイントですね。
実はこのレベルのタンクはかなり減ってきています。
別の言い方をすると、ブロシルでもちゃんとタンクできる人が増えてます。
そうは言っても、一定数いますし、上のレートでも発狂したタンクはこれになります。


タンクが味方を見ていない
このアタリがブロシルのトレンド(?)です。
味方サポの位置を見てなくて回復をもらえない、味方が敵にカラまれてるのにケアもらえる気分で敵にアタックしちゃう、味方の攻撃準備を待てない、というのがこのレベルです。


無駄なスキル回し/不要なアグレッシブ
コレ、今回のテーマです。
自分で書いててアレですが、退屈そうなテーマですね・・・
ですが、この渋いスキルがタンクのレベルアップにつながると信じています。
というか、タンクってそもそも渋いロールなんです!

”焦り”が生む「無駄なスキル回し」

無駄なスキル回しはタンクの致命的状況に繋がります。
この事実を再認識するところから始めましょう。

どんなタンクでも防衛スキルがゼロになったら、ただのマトです。

あたかも強気の顔ですが、スキルゼロならやれることありません


高い体力なんていうのは本質じゃなくて、タンクをタンクたらしめる理由はタンクスキルです。

思い出してみてください。
思い出せない人は自分のリプレイを見返してみてください。
ミスをせず、要所を守れているシーン、それでもなぜ敵に突破されたのでしょうか?
ゴールドまでのレート帯だと「タンクのスキル切れ」がかなり多い1

逆に言うと、タンクのスキル回しに無駄がなければ、かなりの確率で「タンク負け」は無いです。
もし負けたのであれば、負けた理由は「チームとして負けた」です、次のマッチにいきましょう。

・・・「”タンク負け”は無い」は言いすぎですね(笑)。
阻害ビンを食らうとか、防衛スキル中にスタンくらうとか、タンク事故はいくらでもあります。
とはいっても「阻害ビンを避けること」と「無駄スキルを減らすこと」は同じぐらい大切です。
というか「無駄スキルを減らす」が「阻害ビンを避ける」に繋がったりします。

前置きが長くなりました。
無駄スキルを減らす絶好の練習場面があります、練習しましょう。
それは「相手が無理するターン」を作れるシチュエーションです。
「相手が無理するターン」は一般的な用語ではないですが、理解している人が以下を読めばピンときてくれると信じています。
そして、ピンとこない人こそ下に続く説明を読んでほしいです。

「相手が無理するターン」を感じろ

まず最初に覚えるべきルールがあります。
――― オーバーウォッチは時間を奪い合うゲーム

その手段としてもっとも有効なのが相手をキルすること。
それは間違いない事実。
それでもなお、手段と目的を入れ違えてはいけません。
相手の時間を奪えているのであれば、自分から無理する必要はありません

自分は無理をせず、相手に無理をさせる。
「撃たせずに撃つ」と同じ構造。
タンク・トレーニング中のプレイヤーの人にぜひとも感じてもらいたい感覚。
オーバーウォッチ2における必勝パターンです。

このゾーンにも似た感覚を得やすいのは、やっぱりチョークです。
今回もチョークを題材に説明していきます。

チョークの、それも防衛側。
これはタンク理解度が試させる絶好の場面です。

◆敵攻撃方向が限定的

攻撃方向がわかっていると、とても楽。
この感覚は本記事を読む前からもっていてほしいです。
攻撃方向がわかるから不意打ちがない。
不意打ちがないから、自分の想定する安全プレイのイメージに誤差が出ない
だからスキルを無駄撃ちする必要がない。
ピンチになるラインをあらかじめ想定しておいて、そうなる一歩手前で防衛スキルを使えば良い。
間違ってもここで重要スキルを枯らしてはいけない。
※まぁ、敵の攻撃ラインが本当にこれだけのレート帯の話ですけどね。

◆前に出る必要が無い

目的は相手の時間を奪うこと、すなわちペイロを止めること。
ペイロより前に出なくても 2、敵の時間はゆっくりと消費されていきます。
敵ががんばって前に出たときに、牽制がてら自分も少し前に出て敵にダメージを与える。
狭いのは敵の方、ダメージを多く受けるのも敵の方でしょう。
ダメージレースで勝てば、敵は退がらざるをえません。

◆無理した敵とのバトルはイージー

無理しないとダメなのは敵の方。
ここまで敵が出てきたぐらいで、本格的にタンクとバトりましょう。
この時点でこっちのスキルを温存できてるなら十分勝てるはずです。
ここまでスキルを完全に温存というのは極端な話ですが、それぐらいの気持ちでスキルを大切にしましょう。


なんにせよ、防衛側は無理しなくて良いんです。
相手の出方を観察して、それに対応、です。
相手が前に出ようとする動き、その動きに合わせてガツンと食らわせる。
これで相手を封じているとき、「相手が無理するターン」を感じることができるはずです。

相手に無理を強いるシーンはチョーク以外にもたくさんありますが、やっぱりチョークが一番やりやすい。
チョークでこの感じをつかめるようになれば、他の場面でも応用できるようになるかもしれません。
それは、味方がアンチピックを成立させているときや、高低差を押し付けているとき、さまざまあります。
相手に無理をさせる、これが心とプレイにゆとりをもたせ、安定したタンクプレイを生みます。

これが「いっきに」や「ゆっくり」のセンスに成長する

オーバーウォッチにはウェーブという考えがあります。
これを理解しているだけでもリグループを理解している証拠です。

しかし、オーバウォッチ2、甘くない。
ひとつのウェーブの中にも押せるタイミング、我慢するタイミングというのがあります。
言うなればウェーブのなかにさらに戦局の波があります。

この理解が「いっきに」のタイミングと「ゆっくり」のタイミングにつながります。
言葉では簡単ですが理解するのはとてもむずかしい。

そんな難しい概念の最初にあるのが、相手に無理を強いるターンを感じることだと思っています。
今日紹介した動きもペイロードルールだとうまくいくのに、コントロールだとうまく作れない。
プッシュだともっと難しい。
そんな経験につながるかもしれません。
そしてその謎が解けたとき、さらに一歩成長できるかもしれません。

  1. みなさんのリプレイコード提供、サンクス!
  2. ただしゴールドぐらいから通用しません。芋タンクでは勝てない壁が発生します。今回の記事は「芋タンク」にすら上手に活用できない人向け。

コメント

  1. そむ より:

    どのロールでも共通してることだけど、落ち着く時間は本当に大事だと思う。

    どうしてもプレイ中は自分のことを客観視出来ないから焦って前に前にってなってしまうけれど、上手い人は計算的、論理的に射線の広げ方や陣取り合戦が出来てる。

    別ゲーになってしまうけどにゃんこ大戦争のシンプルな構図が分かりやすいと思う。
    エリアを自分が広く取れてる時は余裕があるしちょっとした無理もカバー出来る。
    逆にギリギリで戦ってると冷静さを失うし射程が長いキャラクターを活かしきれない。

    OWは難しいけど常に神視点で自分を見ると何が足りないか理解できると思う。