[コラム]元ゲーム開発者が考えるシーズン9

OW2その他

シーズン9環境を生き抜く術、それこそが今もっとも求められている情報です。
しかし、そんな情報すぐ見つかりません。
トップ層ですらようやくメタが固まってきたところです。

今回は私の単なる感想です。
実は私、ゲーム開発を仕事にしていた時期があります。
ゲーム開発者視点、と言ってしまうと本物に失礼になってしまいますので、そんなことはくちにもできませんがシーズン9には私自身さまざまな疑問を抱いていたので、自問自答してみました。

なぜ、弾がデカくなった?

シーズン9で弾丸サイズが大きくなり、弾が当たりやすくなりました。
これはオーバーウォッチのシューターとしての側面を、よりカジュアルにするためだと思います。
弾が当たらないだけで辞めてしまうゲーマーは一定層いると思います。

上は日本オーバーウォッチ界のある意味レジェンドなプレイヤーのワンシーンです。
ね?
エイムって難しいですね(笑)

そんな中での今回の弾丸サイズ調整です。
普段DPSをやらない人も、タンク・サポでストレス感じている人も、ぜひDPSをプレイしてください。
本パッチのメインディッシュはDPSです。
弾が当たる――― そんな当たり前が簡単になるだけでめっちゃ楽しくなりました。

弾が当たることがこんなに楽しいとは思いもしませんでした。
エイムという側面においてDPSハードルが下がったことは間違いありません。
――― 倒せそうな敵を倒せる
たったこれだけの、それも当たり前の、変化でプレイ感が変わるとは思いもしませんでした。

エイムが簡単になったがために、より重要度が上がった要素もあったりするので「DPSが簡単になった」と言い切ることはできませんが、それでも多くの人に遊びやすくなりました。

なぜ、体力が増えた?

この調整は「弾サイズ拡大」に対するアンサーでしょう。

体力を増加させることでバトルタイムを長くする仕組みです。
このため、敵へのフォーカスや、有利ポジションの確保の重要性が高まりました。
すなわち、より戦略的なFPSへとシフトし始めました。

加えて、従来の「ワンパンへのヘイト」への答えでもあると思います。
ウィドウはチャージ時間が伸びましたし、ボディショットキルが難しくなりました。
ハンゾーにいたってはほとんどの相手をワンパンできません。

なぜ、DPSパッシブに回復阻害がついた?

談論風発ですが、OW運営の思い切った調整だと思います。
この調整の理由を考えてみました。

1.バトルタイムの短時間化
単純な話、体力が増えたので1ウェーブの時間が長くなります。
ウェーブが文字通りゲームの波を作るのでウェーブ時間が長くなるのは好ましくありません。
古参勢はじっくり戦うのが好きだったりするんですけど、
バトルタイムが長い=死なない時間が増える、なのでディフェンスに余裕が増えます。
ディフェンス能力とは差が出やすい部分なのでスキル差が明確になってしまいます。
そういう点も調整したかったポイントでしょう。

2.ワンパンへの回答
DPSパッシブもワンパンナーフの仕組みだと思います。
というのも、回復阻害は常に発生させておきたいもの。
であるなら連射系の武器が強い。
一方、スナイプ系武器は連射ができないので回復阻害が発生する時間が限定的。

3.チームワークデザイン
オーバーウォッチは個人プレイよりもチームプレイが重要なゲームを目指している。
しかしチームワークってどうすれば実現できるのだろうか?
そのハードルを下げるのに一躍かっているのが今回のパッシブ。
味方が狙っている敵にDPSの弾がかするだけで阻害が入る、つまりキルチャンス。
これまではちゃんとフォーカスを合わせないとチームプレイは成立しなかった。
でもこれからはゆるいチームプレイもどんどん発生する。

4.ポーク vs ダイブ
遠距離でピシピシ削っていく、そしてワンピックを狙うポーク構成よりも
リスク承知で飛び込んでチームプレイを見せつけるダイブ構成の方が
オーバーウォッチの真髄に近いのでしょう。
なので安全な遠距離プレイは阻害のせいでジリ貧になる調整。
一方、ダイブは阻害の一瞬のチャンスをとりやすくする調整、と感じています。

未熟ながら戦略ゲームになりつつある

オーバーウォッチはFPSとして簡単なゲームになりました。
弾が当たりやすくなったので間違いないでしょう。

しかし、FPSとして簡単になっただけで戦略ゲーとしては難しくなりました。
よく考えると当たり前です。
エイムが簡単になった、ということはエイムで勝負がつかないということ。
エイムで勝負がつかないのに、勝つ人は勝つし、負ける人は負ける。
なぜ?
それはエイム以外の差がそのまま勝利の差につながっているから。

エイム以外のことがそのまま「立ち回り」と呼ばれたりします。
そんなあやふやな存在である立ち回りを理解しないと勝てないということですね。
ゲームを理解しているかどうかが問われる、まさしく戦略のゲームですね。

とはいえ戦略ゲーとしては不十分ですね。
ウリであるピックチェンジシステムとロールシステム。
ピックチェンジはタンクでこそ機能を感じることがありますが、DPS、サポートのピックチェンジはむしろ機能不全に陥っていると思います。
面白いピックチェンジがマッチ中に発生することはほとんどナイと感じています。
そしてこれはそのままロールの話にも当てはまります。
タンク、DPS、サポート、これらはすべてDPSライクなロールです。
このままロール制をやんわりと弱めていくのか、それとも新たな糸口を見つけるのか。
これからの運営に期待していきたいですね。
どうあれこれから戦略が重視されることは間違いないでしょう。
ということで微力ながら当ブログも「立ち回り」のヒント紹介していきたい所存です。

■エイムが重要であることは間違いない
エイムの差が小さくなりましたが、必要最低限のエイム練習は入ります。
毎日15分のエイム練習を1週間続けるだけでもエイムの手応えは変わります。
エイムの差がなくなるというのはスキルキャップが低くなったという意味でしかありません。
・・・それにしてもレレレ撃ちの重要性とかが下がってオジサンゲーマーには嬉しい限りです。

小さい戦術も軽視できない

立ち回り、戦術・・・なんだか難しそうですね。
しかし、戦術というのは難しいモノばかりではありません。
むしろ実践していない人からすると「その程度?」となりそうな小さい常識の積み重ねです。

たとえば、今シーズンで私が感じているのはヒールパックの重要性です。
ヒールパックを拾うクセを付ける、これだけでも勝率がかなり違うと思います。
ヒールパック?あぁ、そういうのもあるね、ぐらいの人、マジで危機感もった方がいいです。
ヒールパック拾おうとしない人はレートも拾えません。マジで。

コメント

  1. 匿名 より:

    我輩が盾になる