ペイロードやロボット、本記事ではこれらを「オブジェクト」と呼ぼうと思います。
このオブジェクトの取り扱い・・・実は奥が深いんです。
あんまり難しすぎない範囲で説明してみます。
基本:タッチすると自分のモノに
基本ルール、しかしチュートリアルの説明が不足しているので補足します。
ペイロードやロボットは、味方が近づくことで自チームの所有となり、
自チームのゴール方向(あるいは敵ゴールは逆方向)に進むようになります。
そして両チームがオブジェクトに集まることで「争奪中」になります。
敵が一人でもいる限り争奪中続き、オブジェクトは動きません。
そして、敵チームを一掃することで、再び動き出します。
こんな当たり前のことですが、
オブジェクトを「争奪中」にしないチームが全然存在しています。
チームというか、タンク、というべきですかね。
基本的に「争奪中」に発展させるのはタンクの仕事です。
敵が固まってるからって、離れたところで様子見していては
オブジェクトが進んでいくいっぽうです。
また初心者タンク講座で取り上げようと思います。
では、チーム一丸となって常にオブジェクトを触り続けないといけないかというと
それはNOなんです。
オブジェクトを取ったら1人を残して前方確保
定石:囲碁で、最善とされる決まった打ち方。転じて、物事を処理する時の、決まった仕方。
オーバーウォッチは定石がたくさんあります。
定石を知らず、また実行できない人は、ディビジョンから蹴落とされてしまいます。
オブジェクトを取ったら味方1人(サポートが多い)がオブジェクトを押して
残りのメンバーはさっさと前進する、
これもオーバーウォッチにおける有名な定石で「前アタリ」と呼ばれたりします。
なぜ「前”アタリ”」なのかというと、
次の戦場がオブジェクトより前方になるからです。
その戦略の意味を考えてみましょう。
前アタリのメリット
① 争奪中を先送りしてオブジェクトを進める
争奪中になってしまったら敵を押し返さないとオブジェクトがストップしてしまう。
しかも、毎回争奪戦で勝てるとは限らない。
・・・じゃあ、「争奪中」を発生させなきゃいいじゃん。
前アタリをすることで、敵と戦う場所はオブジェクトの前方となります。
ということは、当たり合いの最中にオブジェクトが止まることはなく、
たとえ敵を押し返すことができなくても、
当たり合いの場所までオブジェクトを進めることができます。
「前アタリしちゃうと『敵5 vs 味方4』になるんじゃ・・・?」と
思った人は、オーバーウォッチの素質をお持ちでしょう。
思わなかった人は、もう答えを知っているんじゃないですかね?
そうです。
オブジェクトを押す役目をサポートにすることで、遠距離参戦を可能にするのです。
たとえば、アナやゼニヤッタ。
これらサポートは遠距離でも戦いに参加できるので、
オブジェクトを押しつつ味方をアシスト可能です。
遠距離といえば、スナイパー系アタッカーもいいのでは?と思いますが
アタッカーはサポート以上にポジションが重要です。
オブジェクトに張り付いていては攻撃性能が落ちてしまうのです。
逆に強者になれば、オブジェクトを押す係として、
トレーサーのようなフランカーを置くことがあります。
なぜって?戦いが始まれば、すぐに参加できる機動力を持ってるからです。
メリット1の話で長くなりすぎですが、もうちょっと続きを。
メリットを活かすためには上で説明した「遠距離だけど 5 vs 5」を作るところにあります。
なので、オブジェクト押す係のアシストが届く範囲まででチームの前進を止めましょう。
オブジェクトを押すアナの見えないところで戦うタンクは地雷と呼ばれてしまいます。
②クリアリングの心配を先に潰す
次のアタリ合いがどんな戦いになるかわかりません。
もしかしたら、建物の死角にゲンジが潜んでいて、
アタリ合いでは味方サポートが襲われてしまうかもしれません。
ですが、オブジェクト奪取直後にチームが前進することで
敵が集まる時間を利用して、周辺の怪しい箇所をチェックし潜入を防ぐことができます。
なんなら、敵が潜みそうなところに隠れておいて、
敵が潜みに来たところを返り討ちにすることだって可能です。
③有利ポジションを確保した状態でのアタリ合い
②と同じような話ですが
敵が集まる時間を利用して、その間に高台のような有利ポジションを確保しましょう。
できれば、敵が戦いたくなるような場所を先に奪ってやるんです。
初心者のうちは理解できないかもしれませんが、
どこで戦うかが勝敗原因の50%以上であるといっても過言ではありません。
最初のうちは広い、広い高台を確保するようにしましょう。
高台の意味がわからなくても、確保するだけで勝率が上がるはずです。
ちょっと話がそれましたが、
オブジェクトを奪う → 敵の再集合時間を自チームの有利につなげる、
このスノーボール的考え方は、戦略ゲーであるオーバーウォッチでは有効なのです。
定石崩しの予感
定石を覚えて二子弱くなり:定石を理解せずに使うことで、かえって弱くなること
この知識をすぐ使えるかというと、そうでもないんです。
だって、チームみんなが前アタリのことを知ってないと意味ないじゃないですか。
自分だけ前アタリだと思って前進したら、自分だけ敵にボコされた(1vs5)。
なんて事故が発生するかもしれません。
実はコレ、古参プレイヤーにも言えることだと思います。
というのも、前アタリのポイントの1つである「クリアリング」。
ちゃんとやってますか?
というか、クリアリングの意識のもと前アタリしてますか?
してるんだったら、前アタリが難しくなってきていることに気づいているはずです。
その原因は「プッシュ」マップです。
プッシュマップは曲がりくねった構造が多く、ルートが多く存在しています。
初代オーバーウォッチではなんとなく、前を確保していれば
敵の侵入ルートを防げていましたが
プッシュマップは意識しないと、やすやすとくぐり抜けられてしまいます。
つまり、クリアリングに限界が来ているのです。
実際、オブジェクトを押すサポートを狩る、トレーサーやソンブラが急増しており、
その戦略が見事に刺さる現場に出くわしています。
前アタリが定石であるのは間違いありません。
定石、メタは変わりつつあるかもしれません。
これまでの感覚は一度捨てて、自分の中の定石を再構築する必要がありそうです。
なかなか、一筋縄ではいきませんね、オーバーウォッチ2。
これだから面白い。
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