上級者はすごい技術を持っている。
上級者は、ありがたいことに、自身の考えを教えてくれたりする。
――― しかしそれで、私達は上級者に近づけてるのか?
近づけないのは才能の差だろうか?
ゲームだけじゃない、学業や仕事にも共通する、「~ができる」に迫りたいと思います。
「知識を得る」 は「できる」ではない
ネットにはたくさんの情報で溢れています。
何かに悩んでいるとき、webを漁れば答えにたどり着ける時代です。
しかしネットで知識を得たところで、何かができるようになる、のでしょうか?
残念なことに、情報を拾う、知った技術にトライする、それだけで上達するはずありません。
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――― そんな考え間違ってる?
――― 自分はうまくなった経験がある?
それはアナタの努力のおかげ、才能のおかげです。
たしかに情報が能力開花のきっかけになることはあります。
それでもやはり情報を得ることだけでは、上達できません。
何かを「できる」ようになる、これは言葉以上に難しいことなのです。
知識を得た時点で満足してしまい、「できる」に昇華できないという問題。
まずは私達が普段感じていることを言語化、明確化してみようと思います。
OW2、必須技術が多すぎじゃない?
最初にオーバーウォッチを取り巻く技術のことを捉え直してみます。
OW2に求められる技術はひとつひとつが高レベル。
その上、技術の数が多すぎませんか?
必須技術として真っ先に思い浮かべるのがリグループ。
リグループだってマスターするのに時間がかかりました。
他にも、アンチピック、ult理論、マップ攻略、etc―――
なんて大変なゲームなんだ・・・!!
こんなにたくさんの技術を同時に考え、そして実行しなければいけません。
上級者は脳みそ滑らかすぎでしょ1。
・・・ちょっと待てよ、本当に考えながら実行しているのか?
もしかすると上級者は何か隠されたテクニックを使っているのかも?
この疑問について、視野理論を題材に掘り下げていこうと思います。
オーバーウォッチ2では中心視野と周辺視野を柔軟に切り替える技術が存在します。
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あっ、だらだらオーバーウォッチ2で見たことあるヤツ2だ!
こういうときはどうするんだっけ?
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思い出してくれてありがとう!
そうです!中心視野に全集中です。
そのためには、周りの視野情報を意図的にカットするぐらい敵に注目するんです。
そしてさらには・・・
――― というふうに、思い出したり、考えながらプレイすると?
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う、うゎわあぁぁあぁぁぁあぁ!
ちょっと待ってよ!
今、戦い方を思い出してたんだよ!
相手の準備を守るのがサムライ3の武士道4ちゃうんかい!
こんな滑り気味のコントはちょっと置いておいて・・・
事実、「考えながらプレイ」はパフォーマンスを圧迫します。
考える時間だけでなく、脳のリソースもムダにしているのです。
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アクション前に「考える」があると時間が無駄ですよね。
実際は数秒ではなく数ミリ、数ナノの時間ロスで済むと思います。
しかしオーバーウォッチ、0.5秒あればなんでもできる世界です。
視点を変えて、★の部分はどうか?
そのシーンで考えるべき技術はひとつ5しか無いのか?
スキル管理や味方敵の位置関係、オブジェクトなど、意識しないといけない技術は大量にある。
「考える」ことによって、他の「考えないといけないこと」への意識が下がってしまう。
つまり、脳のリソースを無駄遣いしてしまっているのだ。
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オーバーウォッチ2はバトル中に考えないといけないことが多いのはわかった。
そして、いちいち考えることには無理がある、というのもわかった。
事実、上級者はそれができていて、私達はできない。
やはり、私達と上級者とでは才能の違うのだろうか?
いいや、違う。
今回の発見こそ「できる」の入口なのです。
「~ができる」とは何か?
結論から言いましょう。
「考えながら実行する」では「できる」とは言わない。
「無意識レベルで実行」できてこそ「できる」なのです。
「できる」までのプロセスを紐解きながら考えていきます。
Step0. 知らない
最も原始的な「できない」です。
知らないことはやりようがない。
“中心視野” を知らない人に「中心視野を活用しろ」ってアドバイスしても無意味ですよね。
「できる」のスタートは「知る」です。
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Step1.知っているができない
「だらだらオーバーウォッチが言っていたのはコレかぁ」と体感し始めるレベルです。
――― 知っている
――― しかし、できない
みなさんの中にもそういう経験があると思います。
多くの人がこのレベルで滞留しています。
「知っている」としても実行できるとは限りません。
なんなら知っているだけでできたつもりになっている人もいます。
ちなみに、ブログやyoutubeが手助けできるのはこのステップまでです。
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Step2. 意識すればできる
ブログやSNSで新たな情報を得たとき、その情報を実践しますよね。
意識すれば「できる」という段階。
これだけでも十分スゴい。
意識してもできない場合が多い中、成功させるというのはスゴい腕前。
たった1回成功させるためにも努力が必要なケースが多いです。
自分のリソースを総動員して実行する、それの積み重ねで初めての成功が生まれます。
・・・ですが、それが「できる」なのでしょうか?
1回できたからって次の日に忘れてしまっては終わり。
しばらく経つと「◯◯?意識すればできるよ。たぶん。」とStep1に戻っちゃいます。
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Step3. 無意識にできる
step2を「できる」だと勘違いしている人も多いですが、無意識に実行できるレベルに到達して初めて「できる」になります。
条件反射で実行できるレベルですね。
無意識に実行できるから、実践で実行するまでのタイムラグが無い。
無意識に実行できるから、意識のリソースが少なくて済む(他のテクニックも同時並列に実行できる!)。
とはいえ厳密には、上級者も意識しながらプレイしています。
ですが、上級者は意識を向けるのが一瞬なのです。
なので複雑な状況に置かれていても複数のナイスプレイを同時にやってのけるのです。
最上の状態というのは、人が意識しないとできないプレイを、息を吐くように再現できる状態のときです。
このレベルにおいて「考える」の時間ロスは刹那です。
おめでとうございます、あなたは「できる」ようになりました。
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オーバーウォッチはたくさんの判断を同時多発的に求められる世界です。
ひとつひとつの障害にいちいち時間をかけて、意識していては対応できません。
上級者はそのすべての判断要素に対し意識せずに答えを出せるから上級者なのです。
このレベルになって「できる」または「自分の技術」と呼べたりするんですね。
「できる」ようになるためのワンアドバイス
「できる」、すなわち無意識レベルまでの練習って難しそう。
――― 自分には無理かも
――― やっぱり才能の世界かも
そんなことありません。
手垢の付いたアドバイスですが何事も「1歩づつ」です。
そうすれば1つずつ「できる」ようになるんです。
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具体的アドバイスとして「今日のテーマを立ててみる」を提案します。
最初にブログやSNSで、試したい・勉強になる情報を得ましょう。
視野技術、アンチピック、ult理論、マップ攻略、etc―――
得たら欲張らない。
1つだけに絞るんです。
例えば「視野の使い方を今日は徹底的に意識」や「ult予測を完璧にこなして予想外のultゼロを目指す」。
テーマを決めたら、自分を追い込んでください。
そして数日間同じテーマでトライし続けてください。
その間も魅力的な情報に襲われるかもしれません。
しかし浮気はダメです。
同じテーマを徹底的に、です。
そうすると、最初は全集中しないと実行できなかったテクニックも少しづつ余裕がでてきます。
もう少し慣れると他のテクニックに意識を割く余裕がでてきます。
そして最終的には「宇宙船、かっこいい」など余計なことを考えながらでも実行できるようになります。
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Webで知った情報をなぞるだけ、それでは「できる」と言いません。
矛盾した言い方になりますが、「無意識でできるようになるまで意識し続けること」です。
「できる」の考え方はとても大事です。
――― ボールを投げる
――― 野菜をみじん切り
――― 報告書を作成する
どんな分野でも「できる」が潜んでいます。
そしてどの分野の一流も「意識しないといけなことを無意識に実行」できるレベルにいます。
だからこそ、他の人が意識してもできないことに挑戦できるのです。
「基本が大事」という言葉も、本記事と同じ意味が込められているかも知れませんね。
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